©2019 by 山田龍太珈琲

  • Facebook
検索

Kennewickman-39


2012年4月21日。


穏やかな風が時折撫でるだけの水面は深緑色をした滑らかな広がりで、碧い空には雲の筋が交差して文様を織りなしている。太陽光は乾燥した大気中を乱されることなく通過して、世界を色鮮やかに浮き上がらせる。そして暑く、頻繁に水を口に含まないと日射病に罹りそうだった。


川幅は三キロメートルにまで広がっていた。その中央を漕いでいると、全周に渡り視界の彼方まで水に囲まれる。そしてカヤックにまで広がった体性感覚がおぼえる「体が水に浮く感触」が、水平方向へと果てしなく広がり、「宙に浮く感触」へと変化していく。


0